これは、海に横たわるこどもの遺体。私たちの国では当たり前のようにあるお墓が、彼には無いのだ。この子だけではない。戦争など様々な理由によって、お墓を建てる場所どころか毎日雨風を凌ぎ寝るための家すら無くなってしまった人が世界中に沢山いる。私たちが、亡くなった方へ数ヶ月に一度訪れ祈りを捧げに行くお墓、霊園。何故私たちにはそれがあり、彼らには無いのか。それは、生まれた場所、環境が違う。ただそれだけなのだ。この寒い海辺で横たわっている彼を、本来眠るべき場所で安らかに眠らせてあげるには、どうしたらいいのだろうか。(熊谷 愛梨香)
[品川エトワール女子高等学校]
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