10月4日(月)品川区立冨士見台中学校にて9年生(中3)の生徒たちに第1回ワークショップを受けていただきました。東京都の緊急事態宣言も解除されて現地開催となりましたが、グループディスカッションでは各クラスをさらに2教室ずつに分けるなど、万全の配慮をして実施いたしました。
この教育プログラムは、令和3年度立正大学研究推進・地域連携センター支援費による、異分野融合型共同研究「品川区立環境学習交流施設(愛称:エコルとごし)の活用におけるSDGsの意識向上に関する研究」の一プロジェクトとして、品川区立冨士見台中学校に対して提供するものです。
SDGsに関する活動やゲームの作成などによる啓発活動に参加した生徒の意識の変化を定性的・定量的に検証し、「エコルとごし」で運営するプログラムに活用することが目的です。
1回目となる今回、SDGs入門編としてまずは、
・日本の「国」とSDGs
・日本の「企業」とSDGs
・地域の取り組み
・自分とSDGs
について講師から基本情報のインプットの後、SDGsプロジェクトを考える時に有効な「ウェディングケーキ・モデル」の導入を行いました。
続いて、『ステラとカモメとプラスチック うみべのおそうじパーティー』(ジョージナ・スティーブンス 作、イジー・バートン 絵、伊藤 伸子 訳、岩崎書店 2020)の絵本から、身近な課題に気づくワーク。
4〜5人ずつのグループに分かれて「絵本の感想」「どんな学びがありましたか」というディスカッションを行い、次のような発言がありました。
・自分より小さい子が町中を動かしたことに驚いた。
・カモメのミューちゃんの話を町の人みんなが共感して協力していたのが、優しくて、素晴らしいと思った。
・自分だけでもできることがいろいろあることがわかった。
・身近な、チョコレートのお菓子というところから問題を見出しているところがすごいと思った。
・5歳だからこその好奇心や関心の豊かさがあってとても感動した。
・まず行動を起こしていくことが大切だと思った。
・5歳の手紙によって、大きなアクションを起こしてくれる企業が本当にいたら良いなと思う。
・マギーおばあちゃんの行動力もすごいと思った。
・絵本の絵をよく見てみると、車椅子に乗っている人がいたり、目が見えない人がいたりして、どんな人でも行動することができると思った。
・行動を起こす人と後ろから支え続ける人の二人がいて成功があると思った。
・5歳の子どもにできるなら、自分たちもできると思った。
・一人一人の個人の動きがとても大切だと思った。
後半は、2022年春、戸越公園内にオープンする品川区立環境交流施設「エコルとごし」をご紹介、自分たちの地域で挑戦してみたい「SDGsでまちづくり」プロジェクトをグループごとに話し合い、「プロジェクト憲章1」を作成し、最後に発表してもらいました。
次のようなプロジェクトの「芽」が生まれました!
プロジェクト名 | 概要 |
ささやかグリーンプロジェクト | 緑を増やすために花屋と協力して参加者には植物(植木鉢)をプレゼント イベントで公園を使って緑々(みどみど)しくする(植える) 植木鉢(ペットボトルから作る)を持参する |
ショッピングプロジェクト | 商店街で、電子マネー決済を完全なものにし、エコバッグ持参などのエコ対策となる行動に対してポイントを付け、逆にビニール袋の使用などの行動に対して、高い料金をかける |
埋マビ0プロジェクト | マイ水筒を使う→作る(今の水筒会社に検討してもらう)いろいろな企業が協力してほしい ビニール袋を0にする→レジにも置かない→紙袋?(エコバッグ?)→今あるビニール袋でバッグを作り安く売る、一家庭に2枚程度配布 ゴミを何かにして欲しいと政府に頼む→きれいな海の埋め立てをしない 紙のストローを増やす |
世界そうじ化プロジェクト | まずは、みんなの気持ちを一つにするために、プラスチック集めよう区大会を実施し、いろんな場所にゴミが捨てられていることを知り、今の状況を理解する。 そしてテレビ局の協力を経て、次のステップに移る。 区大会の次は都大会、そして全国大会へと行き、さらにはオリンピックの競技の一つとして発展し、世界の意識改革として成り立つ。 |
アンパンマン・リサイクルボックスプロジェクト | ターゲット…全世代(子ども中心) リサイクルボックスにゴミを入れると、アンパンマンの声が聞こえる またポイント制で1ヶ月続けると、アニメや映画などの限定商品を獲得! 置く場所…コンビニの外、町のどこか |
シナモンと!海をすくおうプロジェクト | 品川のキャラクター、世界的大人気の「シナモン」(着ぐるみ)を連れてお掃除フェスティバルをする 海を綺麗にすると同時に、品川の宣伝につながり、資金が集まる |
募金プロジェクト | 駅前や学校などで自分たちで募金を募り、品川区からUNICEFに送ってもらう 対象者…そこそこ所得の高い区民 |
ごみ防止プロジェクト | 目的:道路などに落ちているゴミを減らすため 実施者:小・中学生 実施方法:ポイ捨て防止ポスター作成、動画作成(ゴミ箱の設置の増加)難しい、呼びかけ |
いじめ体験シュミレーター 「いじめん」プロジェクト | 課題→ジェンダー平等の実現(5番) 概要→いじめ体験ゲーム(LGBTQ、家庭環境、容姿など様々なコンセプト)を道徳の授業内にて行うことでジェンダー問題やその他の差別に対する認識の改変を実現させるプロジェクト |
ゴミひろいプロジェクト | タバコやゴミのポイ捨てをなくす…ゴミ箱を設置する、ボランティアでゴミ拾い 喫煙場を作る |
緑を増やそう!プロジェクト | 木を増やす、街路樹をつくる ティッシュペーパー、トイレットペーパーの会社に協力してもらう 学校の校庭に木を植える |
クリーンプロジェクト | ゴミ拾い ポイ捨てをなくす →ゴミを拾ったら…割引、図書カード、賞金 |
素敵なプロジェクトに育てていきたいですね。
なお、第1回のワークショップを開始する前に「ルーブリック」というシートを使って、探求力(立案力、独創力、分析力、考察力、表現力、未来創造力、率先力)の自己評価を記入してもらいました。最終回のワークショップの後に、同じシートを記入して、それぞれの力がどのぐらい伸びたかを確認します。
「冨士見台中学SDGs-PBL〜Day1 プロジェクト憲章をつくろう(SDGsでまちづくり)〜を開催!」への1件の返信
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